最近ずっと書いてきているようにちょっと忙しいが、先週の週末に久しぶりに駅前のBook ●ffへ寄った。そのとき250円でゲットしておいたフランク・ティリエ「タルタロスの審問官」(ランダムハウス講談社)を午前中に読み終えた。
出た時に少し気になっていたのであるが、新人であることとサイコものぽい紹介文に見送っていたのであるが、最近同じ主人公の2作目が出て、これがまた気になってきたというわけである。
巻末の解説によるとF.ティリエは、本業はITエンジニアで、その経験は本書のなかにも随所に活かされている。2004年、この作品でデビューをかざり、フランス国鉄が選ぶ推理小説賞(汽車の旅のお供を選ぶというなかなか気の利いた賞である。やるなフランス国鉄)の最終候補になったとのこと。
次作「死者の間」(新潮文庫)が、翌年の同賞をめでたく受賞で、フランスミステリ界の期待の星として浮上してきた。
舞台はパリ、主人公は半年前に妻をさらわれてしまったパリ警視庁の警視シャルコ。その妻の行方を追うが、その生死さえもわからぬまま…やがて元女子医大生プリヨルの惨たらしい拷問を受けた死体が発見される。
その捜査に当たるシャルコに挑戦するようなメールが届く。拷問に快楽を求めるようなその手口にシャルコたちはがく然とする。
シャルコは、隣人であるアフリカ女性祈とう師ドゥドゥ・カメリアの言葉の導かれながら捜査を進める。やがて、SMを嗜好する女ガドの転落死、プリヨルと同室だった女性の拷問される現場へと遭遇する。
シャルコの行く先々に苦痛と死の匂いが…。
インターネットにうごめく苦痛と快楽の世界が、シャルコたちの前に姿を現し始める。シャルコのサポートをするコンピュータの達人トマ、犯罪心理学者エリザベス等々が、協力しながら顔のない男を追う。
果たしてシャルコは、犯人を突き止められるのか…妻の行方は…。
読みごたえはあったし、面白いといえば面白いのであるが…。
意外な真犯人というところで、評価はわかるのであるが、どうもインターネットに向こう側に広がる危ない性産業と犯人の目的がしっくり来るような来ないような…微妙。
最後は、フランスらしく完全ハッピーエンドというわけでもない。でも、次も気になる。シリーズ2作目を読んで決めることに。
次は、最近第3作が出た、J.フォードのクレイ・シリーズ第2作「記憶の書」がゲットできたのでそちらを…。