昨日は少し早めにあがったこともあって、今日は少し楽になったものの、咳が出て辛い一日。
明日(8日)は、いろいろあって再び下関へ行かねばならないことになった。明日の朝はちょっとはやいので、とっとと寝ようと思うのだが、Tourも気になる今日この頃である。
さて、先週の金曜には読み終えていたのだが、発熱のため書けなかったロバート・チャールズ・ウィルスンの「時に架ける橋」(創元SF文庫)である。
このBlogでウィルスンといえば、アドヴァーサリ・サイクルのフランク・ポールなのだが(そう遠くない時期に次作がでるとの話も)…、今回はもうひとりのウィルスンということになる。
本書は、もうひとつのR.C.ウィルスンの作品「世界の秘密の扉」と合わせて楽天のオークションで入手したもの。どちらも現在は絶版のようである。
テーマとしては、タイムトラベルものということになる。89年の作品、かなりサイバーな導入部で、おおっハードな展開か…と思わせるのだが、その後はちょっとのんびりとした落ちこぼれかかったひとりの男、トムのお話に。
妻と別れ、仕事もやめ酒におぼれかかったトムは、故郷のベルタワーに戻ってきた。町外れの家を購入し、新しい生活を始めようとするのだが…この家がとても不思議な家だった。
壊れた窓が一晩で元通りになり、流しに放置した食器がきれいになり…いったい何が起こっているのか…。
徐々にこの家の秘密が明らかにされていくのであるが、冒頭のアクションシーンを読んでいるので、読む側は秘密ではない。
やがて、この家の地下には、過去のニューヨークへ通ずるタイムトンネルが存在していたのである。このタイムトンネルを通って、現在を捨て過去へ向かうトム。そこで新しい人生を歩もうとするのであるが…。
彼を時間?はそっとしておいてはくれなかったのだ。
冒頭に登場したサイバー殺人兵器ビリー・ガーガロが、トムの存在に気がついてしまう。さてさてトムの運命は如何にである。
こう書くと、かなりターミネーターな感じになるのだが、全体にソフトな印象の展開、確かにガーガロは恐ろしいが、ガーガロ自身も心にトラウマを負っていて、なにやら物悲しい。
それでいて、脇役のダグなどすこしとぼけた味もあって、最終的になんともほんわかとした気持ちになる不思議な味わいのSF小説。
フィニィなんかのほんわかタイムトラベルものにハードSFのふりかけがかかって独特の味わい。もうひとりのウィルスンも悪くない。