B.テラン、期待外れ


 ボストン・テラン「凶器の貴公子」(文春文庫)は、ちょっと期待外れだった。前2作(「神は銃弾」、「死者を侮るなかれ」)が、暴力と狂気に圧倒されそうになったので、本作もタイトルからしてかなり期待していたのだが…。

 前2作のようにのっけから、おおっと来るようものではなく、ずいぶんまともな話からスタートし、暴力と狂気の炸裂を待ち続けたまま終盤へ。何とか少し緊張感が高まるも物足りない。
 あくまでも個人的な印象だが、映画化が可能な線でストーリーをまとめたのかも知れない。

 その変わり、英国冒険小説家バーナード・コーンウェルの「巨石神殿ストーンヘンジ」(ヴィレッジ・ブックス)が、それまでの「海洋冒険譚のコーンウェル」という印象を覆す楽しさがあった。
 どちらかというと、ストーンヘンジに魅かれて読んだのだが、B・テランに劣らない血と狂気。
 英国の有史以前にそんなこともあったかもなと、以前ストーンヘンジへ行った時の記憶をたどりながら読んでしまった。
 これまでで一番人の手で人が殺される描写が多かったような気がする。
 それに、結末に中途半端に抜けきらない何かが残るのもいいのかも知れない。

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