横山秀夫「半落ち」読了

Half Fall 一昨日、横山秀夫「半落ち」(講談社)を読み終えた。「花と火の帝」のときに書いた通り、Book Offで105円で購入したもの。

 この人の作品を読むのは初めてなのだが、以前から各所で高い評価を得ていることは知っていたし、NHKドラマ「クライマーズ・ハイ」やTBSドラマ「陰の季節」シリーズを見て、なかなか骨太のストーリーだな…と思っていた。

 で、この「半落ち」も少し前に映画になったようで、かなり評判になっていたみたいだし、作品の評価も高かったと記憶している。
 

 そこで、今回初めて横山ワールドを体験したわけである。まず、一言で言ってしまうと「うまい!」である。

 警察官によるアルツハイマー病の妻殺しを描いた話なのだが、当の警察官・梶の視点からは何一つ描かれることがなく、彼を取り巻く6名の人物たちの立場から、この梶の人間を描こうとしているのだ。
 
 取り調べにあたる県警の刑事に始まり、検事、弁護士、新聞記者、裁判官あともうひとり(これを知りたければ、読むべし、だけど重要ではないか?)の6名を通じて、彼らの人生と梶の内面を描いていく。6人の登場順は、事件に係わる順番でもあり、時間経過も表している。
 
 最も問題となるのは、梶が妻殺害の後の「空白の2日間」と呼ばれる2日間の行動なのであるが、これが後半にさしかかってくる辺りから何となく、薄々と解るように書かれている。恐らくこれは、作者の狙いだと思われる。
 本当にうまいとしか言いようがない。人によっては涙なくしては…という人もいるかもね。
 でも、個人的には、うま過ぎて、こちらはうまく表現できないが、スコーンと抜けていった感じ、としておこう。
 
 ここのところ、洋もの作品を入手していないため次回も日本人作品の予定。

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