S.ウィンチェスター「博士と狂人」読了

Proffessor and Madman 一週間ほど前に読み終えたいたのだが、タイミングが悪くて書けなかったのが、サイモン・ウィンチェスター「博士と狂人−世界最高の辞書OEDの誕生秘話」(ハヤカワ文庫NF)。
 前から古書でハードカバーを買おうと思っていたのだが、ここでもタイミングが合わず、めずらしく新刊書で購入した。

 内容は、サブタイトルにもある通り、世界最高の英語辞書であるOxford English Dictionaryというものを完成させた人間の物語である。

 メインとなるのは、OED編集主幹となった男マレー(博士)と労力を尽くして協力をする男マイナー(狂人)の2人の人物なのだが、この辞書の編纂までの文学的・言語学的な背景を含めて描かれており、最終的にはOED自体が主人公といえるのかも知れない。

 70年をかけて完成した大辞書の多くの引用文を探し続けた男が、精神に異常をきたし、殺人を犯した男であったことが、世俗的に大きな興味を引くところなのだが、この作品はそれで終わらないドラマがある。

 「狂人」マイナーを追いつめていった生い立ちと当時の時代背景、貧しい環境で育ちながらOEDの主幹となった「博士」マナーの情熱と2人の信頼と友情。さらには、彼らを取り巻く社会と人間関係、決して長くは無いのだが、濃厚に凝縮されたドラマが詰め込まれている。

 OEDという辞書には縁のないの人間ではあるが、そんなことを越えて読み応えあり!

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