C.ウィリス「犬は勘定に入れません」読了

To Say Nothing of tge Dog いやいや、思いのほか時間が掛かってしまったが、やっとこさコニー・ウィリスの大作「犬は勘定に入れません…あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎」(早川書房)を読み終えた。
 これで、なんとか読了本にBlogが追いついた。
 2004年に出た本で、「このミス2005年版」でも9位に入る作品。定価は2,940円とお高いが、年末にいつものように古書で約半額にてゲット。

 このC.ウィリスという作家、かなりの人気SF作家で「ドゥームズデイ・ブック」はヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞を受賞している。この作品もヒューゴー賞・ローカス賞のほかを受賞。

 さて、ストーリーは、「ドゥームズデイ・ブック(未読)」と同じ、タイムトラベルが可能になった未来のお話。なのであるが、舞台のメインは19世紀のヴィクトリア朝時代。

 なかなか、ほのぼのとユーモラスでちょっととぼけた味わいの作品。で、ジャンルとしては、SFになると思われるが、人は死なないのだが、ミステリ的な味もあり。

 主人公のオックスフォード大学史学部の学生ネッド・ヘンリーは、タイムトラベルのわがままスポンサー・レイディ・シュラプネルの名を受け、第二次大戦で焼け落ちたコヴェントリー大聖堂の再建計画に不可欠(レイディ・シュラプネルはそう信じている)な「主教の鳥株」と呼ばれる花瓶を探し出そうとボロボロになる。

 タイムトラベルには、時差ボケのようなタイム・ラグなる副作用があって、ヘンリーはへなへな状態となり、安静を言い渡される。休暇を取るために送り込まれたヴィクトリア朝で、タイムトラベルによる時間連続体に異変が生じたようで、休暇のはずが、その解決に当たらなければならない事に…。

 そこで、巡り合ったミステリーオタクのヴェリティと力を合わせてがんばるのだが、登場するヴィクトリア朝の人物が、一筋縄では行かない奴ばかり、ヘンリーとヴェリティの運命はいかに…歴史は変わってしまうのか?

 とにかく前半は何が何やら分からぬままにずるずると読み進める形に陥って、さっぱり要領を得ないのだが、何となく作者の描きたかったことが徐々に見え始める。
 色んなところで、こんがらがった時間の糸が、後半にさしかかり解け始めると、後は一気にフィナーレへ。
 しかし、ヘンリーほか、オニババレイディ・シュラプネルにこき使われたオックスフォード大学史学部の学生の苦労は一体なんだったのだろう…。

 正直、軽く読めるかなと思ってとりかかったのだが、何となくまとまった読書時間がとれず、読む側がとっ散らかって、苦戦してしまった。
 この分量が、作者の持ち味なのであろうが、もう少し短くても良かったような…。
 まあ、面白い事は面白いのだけどね。

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