F.P.ウィルスン「ザ・キープ」<上><下>読了

The Keep 一昨日から風邪をひいてしまったようでのどの調子が最悪である。ほとんどまともに声が出なくなってしまっている。その他は、やや熱っぽいが、しんどいほどでもなくといった状態がほぼ3日。
 年末のうちに「片付けねばもの」がああって今日までお仕事、でもさすがに今日は少しだけつらい。そのうえ年賀状は目処が立っていない…。

 そんななか、「まつり」宣言どおり昨日の朝の電車でF.P.ウィルスン「ザ・キープ」<><>(扶桑社ミステリー)を読み終える。Amazonの中古で上下で280円で、他の作品とともにゲットできた。この勢いで、始末屋ジャックシリーズを含め、現在までの刊行分をはやめに片付けてしまいたいところである。

 さて「ザ・キープ」はもともと商売上手な角川から映画化に合わせるように出版されていたのだが、映画がこけたら文庫もこけた状態に…、しかし、扶桑社が「マンハッタンの戦慄」から続くウィルスン作品の好評を受けて出版した。あまり、書店では見かけないが…。

 映画は(見ていないが)、かなりの失敗作だったようだが、原作は心配無用の内容でウィルスンの出世作となった記念すべき作品。

 第二次大戦の初期、破竹の勢いで近隣諸国に侵略の手を伸ばすドイツ第三帝国軍は、ルーマニアの山間部あの吸血鬼伝説で名高いトランシルヴァニアの小さな古城(砦)にヴォーマン大尉以下の小隊を送り込む。
 駐屯初日から地下の部屋で兵士が首を引きちぎられて殺される。さらに、翌日も翌々日も兵士が殺される。

 ヴォーマンは応援を求めるが、派遣されてきたのは、第一次大戦で彼とともに戦った(ここら辺がちょっと肝になる)ケンプファー少佐率いるSS部隊。当然のごとく、村人を疑って手荒なことを仕様とするのであるが…。

 ケンプファー少佐は、村人の話からユダヤ人大学教授のクーザがこの城塞に詳しいと知ると、クーザ父娘を呼び寄せる。クーザ父娘は、隠された「禁断の書」を見つけ、さらに忌まわしき存在「モラサール」に遭遇する。
 ユダヤ人としての誇りを守ろうとするクーザとラモサールの間の取引き、城塞の異変を察知し村に乗り込んでくる謎の男グレンとクーザの娘マグダの関係。そして、ヴォーマンとケンプファーの関係…、いくつもの糸が絡むように展開する。

 当然、後日譚である「ナイトワールド」を読んでしまっているので、知ってしまっている部分もあったりするが、それはそれとして、十分楽しめる展開。
 500年前の伝説やらヒトラーの愚行やら色んなものを関連付けて一つのストーリーに仕上げたところが、ウィルスンの株をあげさせてポイントかなと思う。

 この局地的な戦いが、やがて全世界を巻き込む「ナイトワールド」に引き継がれようとは、この時点では登場人物の誰も考えなかったであろう。世界はえらいことになっている。

 現在、<アドヴァーサリ・サイクル>の「リボーン」へ突入。「まつり」は、盛り上がるのであった…。
 う〜ん、ちょっと辛くなってきた。はやめに休んだほうがいいかも…。

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