P.ドハティ「教会の悪魔」読了

Satan in St Mary 今日(厳密に言うと昨日)は、かなり荒れ模様の天候だった。午前中は強い風と激しい雨で交通機関に大きな影響まで出たようだ。
 確かに、地下鉄の丸の内線まで他線のあおりを食って遅れが出て、○窪駅のホームから人があふれそうになっていた。
 そんな天候だったのだが、気圧が下りきったこともあって腰の具合も落ち着いて、少し楽になった。

 一昨日の晩に新刊で購入したポール・ドハティ「教会の悪魔」(ハヤカワポケットミステリ)を読み終えた。ドハティ(東京創元社ではドハティーと表記)は、ここ数年、ハヤカワと東京創元社が売り出し中の英国の歴史ミステリ作家である。このBlogでも「修道士アセルスタン」シリーズ2作と「ロジャー・シャーウッド」シリーズ1作について書いている。
 「アセルスタン」については、まずまず気に入っているのだが、「ロジャー」については、肌合いが合わずいささか期待外れであった。

 本作は、ドハティの3つ目のシリーズ「密偵ヒュー・コーベット」ものの第一弾というわけである。ハヤカワの「ロジャー」がそんな具合であったために、少し警戒しながらの取っ掛かりとなったが…。なかなかどうして、これが3シリーズの中では一番面白いかも。

 舞台は中世のロンドン。妹を手込めにされた金匠がその相手を殺し逃げ込んだ聖メアリ・ル・ボウ教会で首を吊った姿で発見される。そこは密室状態で当然のように自殺として処理されたのだが…。
 この事件の背景に国王に対する謀反の匂いを嗅ぎつけた大法官バーネルの命を受けた王座裁判所書記官ヒュー・コーベットがその捜査にあたることになる。

 当然のように捜査の取っ掛かりは、現場となった教会なのであるが、ここの司祭がくせ者ぽい、さらにその近くの居酒屋の女将が頗るつきのイイ女。
 コーベット、この女将とねんごろになるのであるが…、捜査が進むにつれて命を狙われることになる。
 事件の背後には、歴史的反逆者シモン・ド・モンフォールと悪魔崇拝の影が…。

 歴史上の実在の人物と架空の人物をうまくからませながら、楽しめる歴史ミステリーとなっている。そこら辺は英国中世史を学んだドハティならではというところ。
 後半に登場し、コーベットの助手となるレイナルフのキャラクターも一癖ありそうで、以後の活躍?が期待できそうだ。
 本シリーズは現在まで15作出ているとのこと、ディー判事ものも終りが見えつつあるので、翻訳の和爾桃子女史に頑張っていただきたい。

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