R.D.ウィングフィールド「フロスト気質」<上><下>読了

Hard Frost 混乱を極めた仕事が取りあえず終わって少し落ちついている。今週は全般にゆったりとしたペースで過ごせそうな感じで、ほっとしている。
 で、さっぱりピンとこなかった「ヘルファイア・クラブ」にてこずったことが嘘のように、待望のフロスト警部シリーズ第4弾「フロスト気質」<><>(東京創元推理文庫)がグイグイと進んで、昨晩読み終えた。

 お気に入りのフロスト警部シリーズ、当然のごとくぴかぴかの新刊で即購入。落ちつくのを待っての取っ掛かりとなった訳である。
 前作「夜のフロスト」からなんと7年、待ちに待った第4弾だったのだが、著者のウィングフィールドは昨年7月に帰らぬ人となった。だから残すは後2作。淋しいことになりました。

 前作がそんな前だから、このブログでも取り上げてなかったので、軽くフロスト警部について…英国デントン警察のよれよれお下劣、トンでもフロスト警部が活躍(?)する哀愁のシリーズ。これまでもの作品3作とも「このミス」で高評価、確かに面白いゾ。

 さて、今回は7歳の少年の行方不明から事件は始まる。開始早々にゴミ置き場から行方不明と思われる少年の死体が見つかるのだが、これがなんと別人。さらに幼子のいる家に忍び込んで針でチクリとやって逃げるという変態的な事件が連続して発生、そのうえ全裸女子高生誘拐事件等々、フロストのゆくところ事件が次々と発生する。

 やたら事件を抱え人手不足のデントン警察、いつものようにフロストはじめとして署内のメンバーはドロドロのボロボロ。こうなると野生に近づいたかのようにカンが冴えてくるのがフロスト警部。カンの冴えが冴えに見えず、ほとんど行き当たりばったりに見えるところと、お下劣に磨きがかかるところがたまらない。

 どこまで広がるのか、とめどもなく古くなった卵の黄身のように緩くだらしなくひろがっていくストーリーと、一見そんなふうに見えるのだが…実は全く違う。どの枝もきっちりと事件解決の幹へと繋がっているのである。
 
 いつもながらの嫌みな役人気質のマレット署長、愚痴ばかりのウェルズ巡査部長、臨時で警部代行としてデントン署に戻ってきたキャシディ、そして新顔の女性警部リズ・モード等々、脇を固めるキャラクターたちも魅力的である。
 毎回、長くなる傾向にあったが今回は上下で900ページになろうという大長編となったのであるが、それを感じさせない充実ぶり。
 残り2作が待ち遠しいやら、さびしいやらの複雑な気持ちである。これまで、シリーズを読んだことのない女性はとくにフロスト警部の「チ●ポコ」連発のせりふには要注意である(笑)。

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