横山秀夫「陰の季節」+J.F.バーディン「悪魔に食われろ青尾蠅」読了

Kage no Kisetsu いやいや、寒い。個人的に寒さは苦手ではないのだが、今年はなんだか気持ちがマイナス方向へ。
 週末も近所には出かけるのだが、昼食がてら日々の買い物といったところ。
 さらに、Blogも2冊読み終えているのにほったらかしになってしまっていた。そこで、ここらでひとつ…。

 まずは、横山秀夫「陰の季節」(文春文庫)。これは、いつもの駅前Book ○ffで105円で購入。「動機」も購入済みで、横山作品も個人的に着々と読み進んで来た感じ。
 本作は、TBSで上川哲也主演でシリーズドラマ化されているが、実際は収録作によって主人公は違う。ただ、上川が演じている二渡真治は、登場していたりする。
 表題作は第5回松本清張賞受賞、横山の名を確かにした作品といえるのかも知れない。

 舞台は、D県警。捜査に当たる前線部署ではなく、どちらかといえば管理部門が舞台となっている。そこで繰り広げられる人間模様が描かれている。
 警察というところも通常の職場と変わりなく、派閥、権力の闘争が展開している。もちろんそこにいるのは、一人一人がただの人間であることを思い知らされるのだが…。
 ただ二渡は、それらを超越しかのごとく存在する。恐るべし二渡。彼の暗躍?を描いた長編など一発読んで見たい気にさせる。
 一昨日、昨晩とやっていた「警官の血」も最後は、警視庁の同じようなところが舞台といえるなぁ。こちらもそれなりに楽しんで見たぞ。

Bluetail fly もう一作は、幻?の作家ジョン・フランクリン・バーディンの「悪魔に食われろ青尾蠅」(翔泳社)。これはAmazonの中古で購入。
 なかなかショッキングなタイトルで、そこだけでも一票を投じたくなるような名タイトルであるが、アメリカでは割りと一般的な曲だとのこと。

 本作が書かれたのは戦後まもない1948年。そう考えるとかなり時代を先取りしたサイコな作品だといえる。主人公は2年の入院を終えたハープシコード奏者エレン。彼女が入院していたのは精神病院。

 彼女がどんな病で入院するに至ったのかは、読みはじめでははっきりしない。で、読み進めていっても何かが解決するどころか、不可解で不条理なことが次々に起こって、いったいどこへ物語が向かっているのかわからない。
 なんだか、読んでいるほうまでエレン同様に不安になってきそうなそんな感じである。

 彼女が、信用できるはずのダンナ、バジルも浮気をしているような…。そのうえ、病院にいるはずのネルという女性が現れて、さらなる不安が…・

 ホラーではないのにとにかく不安で恐ろしい。現実と妄想?の堺がはっきりしないというのはかくも恐ろしいことだということを思い知らされる。
 この作家の他の作品もできれば読んで見たい。あ〜、あのまま終わってよかったのだろうか?アメリカの作家の作品でないみたいだ。

 この作品やジャック・リッチーの作品を出版にあたって企画・編集しているのが、藤原編集室というところ。なかなか面白い仕事をしている。引き続き、面白い作品を世に出していただくよう応援したい。

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