P.トレメイン「修道女フィデルマの叡智」読了

Fidelma 体調がさっぱり思わしくない、このまえの週末の発熱のあと落ちついたと思ったのだが、咳がおさまらない。
 寝ようと思ってもちょっとしたことで咳が出はじめるとしばらく止まらない。あげくの果てに肺が痛くなる上に首やら背中やらも筋肉痛のようである。

 2年ほど前に同じようなことになったので、咳止めシロップの類いを買っておいたのでそれを引っ張り出した。やっぱり「咳止め」というくらいなので、効果ありで、しばらくはおとなしくなってくれるが、うとうととすると…。

 まあ、そんなこんなでしんどい今日この頃ではあるが、先月の待つに出た待望のP.トレメインの修道女フィデルマものの新刊「修道女フィデルマの叡智」(創元推理文庫)を読み終えた。

 本作は、フィデルマものの第3弾で初の短編集である。このシリーズは古代アイルランドが舞台の歴史ミステリーということになるのだろうか。
 主人公は、古代アイルランドの法律に定められた法廷弁護士であり裁判官であり、刑事?でもある「ドーリー」という資格をもつ修道女フィデルマ。
 彼女が、証拠と証言から起こった事件を論理的に考察し、見事に真相を突き止めるというもの。

 今回は、巡礼で訪れたローマで、彼女の目の前で起こった毒殺事件を解決する「聖餐式の毒杯」に始まり、彼女の幼なじみがかかわった夫と息子殺しの真相を突き止める「ホロフェルネスの幕舎」、通りがかった旅籠での幽霊騒動を解決する「旅籠の幽霊」、大王の王位継承にかかわる宝剣の盗難を解決する「大王の剣」、さらにアイルランド代々の大王が眠る墓所でおこった密室?殺人の真相をあばく「大王廟の悲鳴」の5篇を収録している。フィデルマ入門には最適といえるのではなかろうか。

 どのお話もフィデルマの冷静な考察と見事な論理的思考で、見事に事件は解決をみるのだが、なにより古代アイルランドの雰囲気が楽しい。アイルランド史の専門家でもあるトレメインの面目躍如なのであるが、それだけでなく、「幻想と怪奇」の香りも漂い、実に味わい深い好シリーズだ。

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