J.F.バーディン「殺意のシナリオ」読了

last_of_PB.jpg なんとか読書もそれなりのペースを取り戻してきた。名古屋出張の帰りの新幹線内でジョン・フランクリン・バーディン「殺意のシナリオ」(小学館)を読了。
 これは数カ月前に駅前のBook ○ffで、980円でゲットしたものを積ん読にしていたもの。
 J.F.バーディンは、傑作心理サスペンス「悪魔に喰われろ青尾蝿」の著者。「悪魔に…」が第3作で本作が第2作。

 広告代理店経営者の娘ドロシーと結婚した元新聞記者のフィリップは、ある朝自分のオフィスの机の上に自分の数時間後が書かれた「手記」を発見する。
 以前からアルコールに溺れがちで記憶を失って一晩女性とどこかへ消えてしまうなどの奇行が目立っていたが、当然「手記」を書いた記憶がない。いったい誰がそれを書き、置いたのか、ひょっとして自分が書いて…
 そのうえ、オフィスをでたところで猛スピードでせまるトラックに轢かれそうになったりする。

 その夜、「手記」に書かれた通り、学生時代からの友人であるジェレミーが恋人を連れてフィリップの家を訪ねてくる。「手記」にはフィリップが連れてくる女性と一夜を過ごすことになっているのだが…。

 妻ドロシーとの仲もいまいちで、仕事もうまくいかずで義父からクビを宣告され、さらに2回目の「手記」が置かれ、さらに自分を見失いそうになって良くない方向に進んでいくように見えるが、自分が書いたのでないなら、ジェレミーか義父か、それとも…自分を信じられない不安と疑念がうずまき、やがて事件は解決へ向かうのかと思われるのだが…。

 フィナーレの謎解きが、ややおざなりで弱いといえば弱いかも知れないが、書かれた時代を考えると十分先鋭的なスタイルの心理サスペンスだと考える。
 そんなことから以前読んだ「悪魔に…」ほどの渾沌と混乱はなかったが、それよりはミステリーらしいといえばミステリーらしく、わかりやすい内容になっている。そういった意味ではバーディン作品としてはこちらを先に読んでいたほうが、最高傑作?「悪魔に…」を読むのが楽だったかも知れない。

 個人的には発表とは逆にはなっているが、是非第1作「死を呼ぶペルシュロン」も読んでみようと目論んでいる。

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