H.マンケル「五番目の女」読了

lden_femte_kvinnan.jpg 9月にはいっても変わらず暑い日が続いていたが一昨日の台風一過、一気に秋めいた空気が漂いはじめた。
 今日は集中を要する作業のため電話やらなにやらで邪魔のはいらない自宅作業をすることにした。涼しいというほどでもないが、エアコンを入れる必要もない感じで何とか目標地点まで到達したので、これを書いている。

 そういえば、昨年の後半からこのブログも読書+その他といった感じのブログになっている、がしかし、気持ち的には他のことももっと書きたいのは山々である。なんとなく気ぜわしい日々で、じっくりと腰を据えて書きたいCDネタなどもう入手したCDを順次と考えていたことが嘘のような状態となっている。
 まあ、できるだけ書いていくしかないかな…と思う今日この頃である。

 そんななか、昨日待望のヘニング・マンケルのスウェーデン警察ヴァランダーものの最新刊「五番目の女」〈〉〈〉(東京創元推理文庫)を読み終えた。前作は上下巻に少しビビって古書狙いだったのだが、本作は素直に新刊にて購入、溜まっている積ん読本を差し置いてとりかかった次第である。
 いやはややってくれました、とにかく面白い、ページをめくる手が止まらない、あっという間の一気読みで読了となった。

 物語は前作「目くらましの道」からそれほど間をおかないで事件が起こる。前回の事件のあと父親とイタリア旅行へ出かけ、父との心の交流をもったヴァランダーだったが、事件は彼を落ちつかせてはくれなかった。
 最初の事件は、バードウォッチングと詩を趣味とする引退した元自動車販売業者が、ゲリラ戦ばりの竹槍を仕掛けた堀の中で串刺しになって発見される。
 この老人の周囲からは直接的なものが浮かんでこないまま、可能性をあたるヴァランダーたち。

 あとを追うように花屋への不可解な家宅侵入が発生する。実は、自動車販売業者の老人宅にも同様に侵入がおこっていた。
 捜査にまともな進展が見られないまま、アフリカに旅行へ出たはずの花屋の主人が、痩せ衰えて木に縛りつけられた姿で殺されて発見される。
 ふたつの事件に繋がりを感じるヴァランダーではあるが、何一つとして証拠がでない。そして、ヴァランダーの父親に突然の死が…。
 打ちひしがれるヴァランダー。

 その間も更なる不可解な偽看護婦による産科病棟侵入・暴行事件がおこり、やがて3つめの事件が起きる。今回も研究者が残酷な殺されかたをして発見される。
 ヴァランダーの感と仲間たちの地道な捜査で少しづつではあるが、犯人らしき影が浮かんでくるのだったが…。

 書かれた時期が今から15年ほど前ということもあり、センセーショナルなサイコパス的連続殺人が描かれているが、単に精神を病んだ人物とヴァランダーたちの駆け引きがテーマではまったくない。
 身近な社会に潜む闇をえぐり、常識的なものの見方を覆そうとする実に野心的?な作品である。
 毎度のことながら、マンケル作品にはうならせられる。手応え十分な好作品、旧作から読むのが一番だが、ここからでも十分楽しめると思うおすすめである。

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