N.ピゾラット「逃亡のガルヴェストン」その前にI.A.ウルフ「死を騙る男」読了

Galveston.jpg 読書の速度がアップして1週間で2冊読了、少しだけ落ち着いたということか。せっかくの好天ながら事情があって、先週からこの週末まで関西へ帰省中ということもあり、出かけずに過ごす週末となった。
 とはいえ、ベランダ農園の手入れはかかさずといったところ。

 さて、その読書であるが昨日ニック・ピゾラット「逃亡のガルヴェストン」(ハヤカワ・ポケットミステリ)を読了。巻き返し?に力をいれるポケミスの<新世代作家>3ヶ月連続のラストである。
 本作で新ポケミスも10作目のはず、そのうちの6作は読んだことになる(ランキンは、潜行期間の読了)。

 新世代作家ということで、本作が当然デビュー。ひとことで言うと「ノワール」。
 主人公ロイは、ニューオリンズのギャングで肺の調子が悪く、医者に見てもらったところガンとの診断がくだされた40歳。落ち込み加減のそんな中、ボスの命令で相棒と仕事の現場に赴いたところ…そこに待っていたのは頭への強烈な一撃だった。

 気がついてみると相棒は椅子に縛られ、仕事の相手は殺されているし、そのう売春婦がそばで泣いているし、となりの部屋にはもう一人の女の死体…。まあ、ボスの罠にはまったというわけである。

 そこで一気に逆襲、襲った男ふたりを殺っちまって、若い売春婦ロッキーを連れての逃避行へでる。その途中で、女は幼い妹ティファニーを連れに行く。
 その後は表題のガルヴェストンへ。ガスヴェストンとはヒューストン近くのリゾートアイランドらしい。

 そして、そこの安ホテルで姉妹と一時を過ごすことになるが、そこには一癖ある奴らもいたりして…。そしてそして、ロイとロッキーにやってきた結末とは…。
 ここまでは、20年前のお話。
 その20年後、ガンで死ぬこともなく生き残ったロイにジャガーを駆る男が訪ねてくるが…。

 長さも程よく、テンポもよくであという間に読み終えた。20年前の結末から最後の最後に訪れるホロリ、やってくれました。なかなか出来すぎとも言える展開もないこともないが、個人的には<ポケミス新世代>では、一番タイプといえる。

the_calling.jpg そいで、その前に読み終えていたのがインガー・アッシュ・ウルフの「死を騙る男」(創元推理文庫)。この作家は、北米(カナダ人らしい)の文学系の作家の別名ということで、正体はあかされていない。
 それでそのミステリー作品の第一弾。61歳の女性警部補ヘイゼルを主人公としたシリーズで本国では2作目もでているとのこと。

  彼女が臨時の署長を務める街で末期ガンにで余命いくばくもない女性が殺された。死体の喉は切り裂かれていたのであるが、争った様子はなく、自殺幇助の可能性もないこともなく…。
 死体に解き押されていたのは、喉の切り傷だけではなく、歌うように開けられた口など奇妙な細工が施されていた。

 ヘイゼルたちは少ない人員でなんとか捜査を進めるが、地元のマスコミやらクーガー騒ぎやらで、すんあんり進まない。そんななか、死期のせまった人物たち殺されていく。犯人の目的は一体なんなのか。
 そして、ヘイゼルはこの事件が、カナダ全土の広がる連続殺人であることに突き当たるのであった。

 事件の真相とヘイゼルを取り巻く環境と人間模様。読んでいるときは、ストーリーの展開に直接関わってこないんじゃいか…と思うような部分もあるが、これが読み進むと様々な部分を浮き彫りにしていて悪くない。
 そこらへんが文学系の作家のなせる技なのか、ヘビーにならず読み応えもありでバランスも悪くない。第2弾が出れば多分手に取るな。

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中