H.ギルバース『ゲルマニア』、レネ・ノイハウス『悪女は自殺しない』も読了

Germania_Pola  昨日の『アルファベット・ハウス』より以前に3冊読み終えているのだが、まだ書いていなかった分を…。
まずは、直前のH.ギルバース『ゲルマニア』(集英社文庫)、これも第2次大戦終戦のドイツ、それもベルリンが舞台。
主人公はユダヤ人の元刑事オッペンハイマー、この時代ユダヤ人は公職を追われ製造工として暮らしていた。連合軍の空襲に脅かされる日々に女性の性器をえぐるという猟奇的な殺人が起こる。
親衛隊から事件捜査の協力を命じられるオッペンハイマー。親衛隊の捜査という強力な立場とユダヤ人という矛盾した立場で揺らぎながらSS将校にはできない冷静で緻密な捜査と推理を積み上げる。
事件解決もさることながら、戦争とナチスによる支配という特殊な状況の中で主人公と周りの人間の人間模様が描かれる。
『アルファベット・ハウス』に負けず劣らないガッツリと骨太な一作、第二作もこの時代が舞台とか…それも楽しみだ。

Ein_Unbeliente_frau_Pola その前が、レネ・ノイハウス『悪女は自殺しない』(創元推理文庫)、これも時代こそ現代であるがドイツが舞台。出ていなかった人気シリーズ「刑事オリヴァー&ピア」の第一作でデビュー作。
飛び降り自殺したと思われる若い女性の遺体、しかしこの女は自殺するようなタマではなかった。彼女と彼女の関係する乗馬クラブの裏の姿、それに繋がる富裕層の闇が暴かれる。
デビュー作ではあるがその後手が入れられたこともあるだろうが、キャラクター・プロットとも手堅い。先に出たその後の2作を読んでないなら、せっかくならこちらから読んだほうがいいかも。

 

この2作の前のルネ・ナイト『夏の沈黙』(東京創元社)は、ちょっと…、腰巻きのジャックに誘われて手にとったのだが、ちょっとイケなかった。
映像制作者の主人公が、自分のことを書いたとしか思われない小説に振り回され、安定した家族との生活や仕事が機器に陥っていくという流れ。
実にページが進まない、随分と時間をかけてなんとかかんとか読み終えたという状況。
個人的な意見であるが、中途半端なイヤミスということになろうか…前半の不安な展開もイヤになりきってないし、相手がわかってからのエンディングも簡単に落ち着いて物足りなかった。そんなこともあるかな。

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