仕事先の青森で思わぬ事態が…

  12月4日から6日まで仕事で青森へ、到着時の青森駅は、前回の雪は、ほとんど無くなっていた。

 空き時間を見てネットで古書店をチェック、徒歩圏内に3件を確認。
 まずは、2件がある地区へ向かうが、一軒目の林語堂は、月曜は定休日。その先の新旧CDレコードショップ「ヘリテージ・レコード」も同じくお休み。

 やや諦めつつその先の古書 らせん堂へ向かうと、開店してました。文芸書を中心の渋めのお店、ここで中井英夫「銃器店へ」(角川文庫)をゲット。

  翌日の空きに青森市発祥の地善知鳥神社(うとうじんじゃ)を参拝し、古書 思い出の歴史へ。こちらは、古書とアンティーク的なものも扱うお店。店頭本に生島治郎「ゴメスの名はゴメス」(角川文庫)をゲット。

 さらに、昨日休みだった2店舗へ、古書店 林語堂も様々なアンティーク等も扱うお店。こちらは大藪春彦ものや生島治郎などの新書がポロポロと…購入に至らず。
 
 最後のヘリテージ・レコードは、中古だけでなく新品も扱う渋めのミュージックショップ。
 青森でこのライナップで大丈夫?と少し心配な感じだが、たぶん通な人には不可欠なお店なんだろう…という感じ。

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今年も来た”このミス”の季節

 ここのところ地方行きが重なって読了本を書ききれていないのに、気がつけば今年もやってきた”このミス”、このミステリーがすごい!の季節。

 なんと2018年版は、最初の88年版から数えて30周年。それを記念して88年版をまるまる収録している。
 でも30年前からずっと付き合ってるので。あってもなくてもの企画。ランキングは海外編がアレばいいし…。

 それに、ここのところは、その年に出版されたものを読む事が少なくなっているしね。
 一番気にしているのは、「我社の隠し玉」、以前のように「バカミス」とか変化球な特集が欲しい。

 とはいえ、”季節もの”、”恒例”となっているので、腐れ縁はつづくのかなぁ。

結城昌治『公園には誰もいない』(講談社文庫)読了

 引き続き怒涛の昭和ミステリー、結城昌治『公園には誰もいない』(講談社文庫)読了。

 『暗い落日』に続く私立探偵真木シリーズの第2弾。
 駆け出しの女性シャンソン歌手・伶子が失踪、その捜査を母親から依頼される真木。

 今で言うライブハウスやジャズ喫茶を舞台に、店のマスター、マネージャー、バーテンダー、レコード会社のディレクターなどが絡む複雑な人間模様が浮かぶ。

 やがて真木は、軽井沢の別荘で伶子の死体を発見し、何者かに殴られ気絶する。
 さらにここに新たな人物が登場し、さらに複雑な方向へ…。

 初出は、1967年。もちろん長野新幹線などなし、今では考えられないほどの警察捜査の敷居の低さやプライバシーの危うさ、それが懐かしかったり、新鮮だったりでハマる。

 タイトルの『公園には誰もいない』は、伶子の歌う曲の歌詞、これが要所要所で流れ、文学的な香りを漂わせる。
 孤高というほど絶対的な印象は無いが、そこそこハードでいい感じ。

河野典生『殺意という名の家畜』(双葉文庫)読了

 昨日は、盛林堂さんに「ルーフォック・オルメスの事件簿」をピックアップしがてら、ひさしぶりに西荻方面の古書店を巡って来た。
 ただ前日の腹痛のこともあり、各店駆け足で…。まあ、何事もなく帰宅。

 その後、河野典生『殺意という名の家畜』(双葉文庫)を読み終える。
 売り出し中の犯罪小説家岡田晨一(私)のもとに以前一度だけ関係をもった女優?星村美智子から会いたいとの電話がかかってくる。
 それを断ったが、美智子は郵便受けにメモを残し失踪する。
 行きがかりから美智子を探すことになる私。やがて美智子の背景を探るうちに高松で起こった焼身心中事件にたどり着く。

 初出は1963年、新幹線開通前の東京〜高松間の宇高連絡船での移動や新しい音楽としてのジャズ、そして新しいメディアとしてのテレビなどなど、それも含めて興味深い。
 特に、オーネット・コールマンの「Lonly Women」が取り上げられるあたりが、この著者の持ち味?

 この時代の作品は前にも書いているが、時代背景なども想像しながら読めて、とても愉しい。
 次は、結城昌治だ。

杉並中央図書館の紅葉

 昨日、近くの杉並中央図書館へ本の返却に行った。
 その帰りに自転車置き場で振り返ると図書館のガラス壁に映った紅葉が見事だったので、写真を撮ってみた。

 その後、高円寺で食事をして戻ってきたら、強烈な腹痛に襲われた。
 その場所が右下腹だったので、虫垂炎(盲腸)か…と。

 1時間ほどして痛みは治まって、本日は特になんともない。何だったのだろう、少し弱っているのか?

鮎川哲也『翳ある墓標』(光文社文庫)読了

 本日の読了本は、鮎川哲也『翳ある墓標』(光文社文庫)、読み終えたのは昨晩で、引き続きの昭和ミステリー。

 鮎川哲也といえば、長編はドラマにもなっている鬼貫警部ものと星影龍三ものなのだが、本作はそのどちらでもないものが二作あるそうで、そのうちの一作がこれ。初出は1962年。

 トップ屋集団「メトロ取材グループ」の男女2人の記者がインタビューしたホステスが翌日死んで発見される。
 そのホステスの死を不審に思った女性記者映子は、その真相を追うのだが、しかしその彼女も無関係と思われる名古屋で殺される。

 そして、同僚の記者杉田とメトログループの面々が、真相を求めて西走東奔する。
 基本的にアリバイトリック破りの本格ミステリ。

 現在は使われない「トップ屋」や本格的なマイカー時代の到来一歩前の時代背景が興味深い。
 しかし、この時代の作品はやたら伊豆方面が関わってくるのも面白い。

 正直なところほんの少し強引な部分を感じないでもないが、地道な調べで少しづつ真相に迫る部分はいい。

 もう一作、異色短編「達也が嗤う」も収録。こちらの結末は、おそらく知る人ぞ知る驚きのもの。一気に読み終えた。

 引き続き同時期の作品へ突き進むのであった。

昨日青森は雪だった。

  本日は青森日帰りの旅。
 昨日からの積雪で、場所によっては50cmほど積もっていた。
 三内丸山遺跡もこの通り。ただ気温は1℃前後と低いのだが、風が弱いこともあってそれほど寒さは感じなかった。
 少しステップが進んだことは、よかったのかな…。

結城昌治『暗い落日』(講談社文庫)読了

 前の『細い赤い糸』に続き昭和ミステリー、結城昌治『暗い落日』(講談社文庫)読了。

 初出は1965年で講談社文庫は1991年に出た、この時期のものは現在本当にお手頃でゲットできる。そんな事情あって、しばらくこの方面へ進む予定。

 日本ハードボイルドの嚆矢の一つと言われる私立探偵真木シリーズの第一作。
 元警察官の真木は、田園調布の実業家磯村から行方不明の孫娘乃里子を探す依頼を受ける。
 乃里子は、元チンピラの恋人吉井がいたが、彼も行方がわからなくなっていた。

 真木が動き始めると、市川とつながるバーの女、そして市川の父親が殺される。その背後に乃里子と思われる女性が現れては消える。
 やがて、磯村家の背後に横たわる暗い闇が浮かび上がってくる。

 舞台となった高度成長期は、高揚感があったのかと想像していたが、本作にはそのイメージは感じられない。
 タイトルの暗い落日が、読むものの心にも染みる。

 金持ちの娘の失踪に端を発する物語は、ロス・マクドナルドの『ウィチャリー家の女』の日本版と言われていることは知られているらしい。
 著者は、そのトリックに不満をもって、本作を書いたとのことであるが、残念ながらそれを読んでいない。

 他の真木ものを読んでないため何とも言えないが、主人公のキャラクターの孤高感は、若干うすい。
 できれば早めに後の作品も読みたい。このあときっとボイルが進むことを期待している。

健康診断異常なし

午前中、区の健康診断の結果の確認にかかりつけの医院へ。
結果は、いつもとほとんど変わりなく、問題の数値は特になし。
肩こりとか、股関節痛とかそんな不都合はあるものの、消化器・循環器系は、まずまず健康のようだ。

まあ、そろそろ色々不具合が出てもおかしくない年代になってきているので、できるだけ「ご自愛」を心がけよう。

飛鳥高『細い赤い糸』(講談社文庫)読了

 手頃な値段で入手できることもあって、ここのところ昭和期ミステリーに読書が集中している。

 昨日は、昭和37年(1962)の推理作家協会賞受賞作、飛鳥高『細い赤い糸』(講談社文庫)読了。

 汚職を疑われる役人、強盗犯、OL、医師、それぞれ後頭部を殴られて殺されるという事件が4件、現場には、細い赤い糸が…。
 被害者の間には何のつながりも見いだせない。

 あまりに繋がらない被害者たちの背景、それでも同一犯であることを前提に操作する刑事たち。こちらもそのつもりで読むのでどういうふうにまとめるのか気になってページを捲る速度もアップ。

 というと、展開も派手になって…ということはなく、抑えた調子で淡々と悲しい結末へ向かって進んでいく。

 4つの事件とその結末は、高度成長をむかえた当時の首都東京が透けてみえる。
 大作ではないが、しっかりと読みごたえのあるいい作品だ。